高齢者の体の特徴と急変の早期発見サイン 介護の工夫と使えるツール!

特徴と病気のサイン表紙 介護全般
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親の介護が始まったけど、高齢者の体のことはよくわからない

どんな病気に注意すれば良いの?

親の介護となると、まずは在宅でサポートを受けながら行うことでしょう。

しかし、身体や病気の状態介護度によっては施設入所も検討しなくては、と思います。

高齢者の介護には、愛情と献身だけではなく多くの知識と準備も必要となります。

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高齢者の加齢による体の変化は個人差がありますが、日常生活に様々な影響を与えます

骨密度の低下は転倒による骨折のリスク

筋力の低下は立ち上がったり歩いたりする動作が困難

神経伝達の速度が遅くなると反応時間が遅くなる

感覚器官の衰えは、コミュニケーションや食事の楽しみを減退

年齢を重ねるごとに様々な機能が低下していくため、具体的な変化を理解することは介護を行う上で欠かせません。

加齢に伴う体の変化

部位変化
骨密度が低下し、骨折しやすくなる
筋肉筋力が衰えてくる
神経神経伝達の速度が遅くなり、反応が鈍くなる
感覚器官視力、聴力、味覚、嗅覚が衰える

・骨密度が低下

・骨粗鬆症

・骨折

特に転倒による骨折は

寝たきり

要介護状態への大きなリスクとなる

骨折のリスクを減らすためには

カルシウム

ビタミンDを摂取

適度な運動を心がける

・筋力低下

・筋量減少

日常生活動作を困難にさせ転倒リスクも増加

基礎代謝の低下

体力減退にも繋がる

無理のない範囲で運動することが筋力の維持には効果的。

タンパク質を十分に摂取することも重要

神経伝達の速度が遅くなり反応までに時間がかかります

特に車の運転や自転車は、

周囲に対しての状況判断に時間がかかることを十分に意識する必要があります。

反射神経も衰えるので転倒のリスクが高まります

転倒予防のためには、

家の中の整理整頓」「滑りやすい場所にはマットを敷く」など環境を整えるといいでしょう。

視力」「聴力」「味覚」「嗅覚」など、様々な機能が低下していきます。

白内障緑内障

加齢性難聴

食欲不振栄養不足

感覚器官の衰えは、生活の質を大きく低下させる可能性があります。

基礎代謝の低下と体重管理

基礎代謝とは、生きているだけで消費されるエネルギーのことです。

心臓が動く、呼吸をする、体温を維持するなど1日に消費するエネルギーのうち、約70%を占めるといいます。

加齢とエネルギー代謝(厚生労働省「e-ヘルスネット」)

高齢者は基礎代謝が低下するため、

若い頃に比べて太りやすく痩せにくい特徴があります。

基礎代謝が低下する原因

  • 筋肉量の減少
  • 活動量の低下

体重増加心臓や血管へ負担がかかる
体重減少体力低下や免疫力の低下

どちらも健康問題のリスクが高まります

体重管理は健康維持に欠かせない要素です。

体重管理のポイント

  • バランスの取れた食事
  • 適度な運動

いつもと違うと感じたらできるだけ早く医療機関を受診しましょう。

早期発見・治療につなげることが重要です。

高齢者がかかりやすい病気

かかりやすい病気症状
心臓病動悸、息切れ、胸の痛み、むくみなど
脳卒中突然の麻痺、言語障害、意識障害など
がん咳、痰、体重減少、発熱など
糖尿病多飲、多尿、体重減少、疲れやすいなど
認知症記憶力低下、判断力低下、性格変化など
骨粗鬆症骨折しやすい、背が低くなるなど
関節炎関節の痛み、腫れ、運動制限など

かかりやすい病気

高齢者に多い死因

(参照:内閣府「第1章 高齢化の状況(第2節 2)」

高齢者に多い病気には

  • 心臓病
  • 脳卒中
  • 糖尿病
  • がん
  • 認知症

これらの病気は初期症状が軽微な場合も多く自覚症状がないまま進行してしまうことがあるため、普段から体の変化に注意し早期発見につなげることが重要です。

病気のサインを見分けるポイント

普段と違う症状体の変化がいつもと違うと感じたら、軽視せずに早めに受診
症状の持続軽い症状でも、数日以上続く場合は受診
複数症状複数の症状が同時に現れた場合は、病気の可能性が高い
家族歴家族に同じ病気の人がいた場合は高リスク
定期的な健康診断を

高齢者は、病気が進行すると重症化しやすい傾向があります。

健康管理のポイント

高齢者の健康維持のためには、日々の生活習慣を見直すことが大切。

ポイント内容
バランスの取れた食事野菜、魚、肉など、様々な食材をバランスよく摂取
適度な運動体力に合わせた運動
(軽いウォーキングや体操など)
十分な睡眠睡眠不足は様々な病気のリスクを高めます
質の高い睡眠を心がけましょう
禁煙・節酒病気・健康リスクの原因
ストレス解消ストレスは免疫力を低下させる
気分転換に努める
定期的な健康診断病気の早期発見

高齢者の健康は、生活の質を維持する上で本人だけでなく家族にとっても大切なことです。

認知症のサイン:見過ごされやすい初期症状

認知症の初期症状は軽微で本人や家族も気づきにくいことがあります。

  • 物忘れが増える
  • 同じことを何度も聞く
  • 言葉が出にくくなる
  • 時間や場所がわからなくなる
  • 判断力が低下する
  • 性格が変わる
  • 行動が変わる

これらの症状が思い当たれば、早めに医療機関の受診やかかりつけ医、ケアマネジャーなどに相談することをおすすめします。

転倒リスクのサイン:加齢に伴う体の変化に注意

筋力やバランス感覚の低下などにより転倒のリスクが高まります

転倒すると

骨折

寝たきり

など要介護状態のリスクも高まります。

転倒リスクを高める要因

  • 筋力低下
  • バランス感覚の低下
  • 視力や聴力の低下
  • 足のむくみ
  • 薬の副作用
  • 床の滑りやすさ
  • 照明の暗さ

転倒の要因原因
内的要因加齢
筋力低下、バランス感覚の低下、視覚・聴覚の低下など
身体要因
循環器系、神経系、筋・骨格系など病気によるもの

睡眠薬、抗精神病薬、降圧薬など
外的要因段差、障害物、履物、床が濡れている、階段など

これらの要因を把握し、転倒予防を行うことも必要になります。

例えば、体力向上を目指す「筋力トレーニング」や「バランス訓練」。

日本整形外科学会 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト」で紹介してあるロコモーショントレーニングの筋力トレーニング、バランス訓練がおすすめです。

自宅での転倒しにくい環境作り

  • 整理整頓(障害物となるコードや物など)
  • 滑りやすい場所を作らない

生活の質を維持するためにも定期的な健康診断はもちろん、普段から健康状態に注意し変化に気づくことが大切です。

定期的な健康診断の重要性

高齢者は加齢により様々な病気にかかりやすくなります

健康保険組合や自治体などが実施している無料のものなど積極的に受診し、医師からの適切なアドバイスを健康管理に役立てましょう。

医療機関との連携:早期発見・治療の促進

高齢者の場合は症状を訴えることが難しい場合もあるため、介護者が医療機関との連携をとるのは非常に重要です。

特に、

  • 認知症
  • 要介護状態になった場合

医療機関だけでなく地域包括支援センターやケアマネジャーとも連携をしておくことは素早い対応に繋がります。

介護者が高齢者本人よりも早く異変に気づく場合もあります。

日常生活に密接に関わっているため少しでも変化があれば見逃さないように注意しておきたいと思います。

変化状態
食欲の変化食べ方が変わった、量が減った、普段好んでいたものが食べられなくなった、食事中にむせてしまうなどの変化は病気や体調不良のサイン
食事の量だけでなく、食べるスピードや、飲み込むときの表情にも注意
体重の変化急に痩せたり太ったりした場合(特に短期間で体重が大きく減った場合)は、
深刻な病気が隠れている可能性
排泄の変化尿・便の色や量の変化(排泄物の臭いや色が変わっている)、頻尿や排尿困難、尿失禁、便秘などの症状は、泌尿器や消化器系の問題を示している可能性
睡眠の変化眠りが浅くなった、夜中に何度も起きるようになった、など睡眠不足は体力低下や免疫力の低下、認知機能の低下や精神的な不安定さにも繋がる
睡眠の質だけでなく、睡眠時間や睡眠中の様子にも注意が必要
気分の変化いつもと様子が違う、元気がなくなった、など身体的な不調だけでなく精神的なストレスも抱えている可能性
孤独感や不安感、抑うつ状態など、心の状態にも注意
行動の変化物忘れが増えた、判断力が低下した、徘徊や転倒などの危険な行動が見られる、などは認知症のサインの可能性
身体の痛みや違和感痛みや痺れなどを感じても、高齢者は我慢してしまうことが多い
痛みや痺れがある部位や程度、持続時間などに注意が必要

これらの変化に気付いたら、原因を探り適切な対応をとるようにしましょう。

最新情報として「排泄の見える化」が高齢者と介護者、双方の負担軽減に役立ちます。

介護負担軽減のための工夫

高齢者の介護は、「体力面」「精神面」「時間面」など様々な負担が伴います。

介護負担軽減のための工夫を取り入れることが大切です。

  • ケアマネジャー
  • 訪問介護サービスの事業所

などに相談しましょう。

介護の現状課題を客観的に見直し、

適切なサービス介護保険制度の利用など支援方法が見つかります。

  • 介護される側の自立支援
  • 介護者の負担軽減

役立つツールとなります。

  • 杖や歩行器
  • 車椅子などの移動補助具
  • 食事介助用の食器
  • 入浴介助用の椅子など

様々な種類の介護用品が販売されています。

介護用品の活用によって、お互いの負担を軽減し、安全な介護を実現することができます。

  • 訪問介護(食事介助、入浴介助、排泄介助などのサービスを介護職員が自宅に訪問して提供)
  • デイサービス(日中、施設で食事、入浴、レクリエーションなどのサービスを提供)
  • ショートステイ(短期間、高齢者を施設に預かり日常生活の介護サービスを提供)

など様々な種類の介護サービスを利用することは

  • 介護者の負担軽減
  • 介護者の心身のリフレッシュを図る

介護は一人で抱え込まずに、周りの人(家族や友人、地域の人々)に協力してもらうことが大切です。

  • 情報交換や相談
  • 助け合い
  • 孤独感の解消
  • 精神的な負担軽減

地域の高齢者団体や介護者向けのサポート団体などに積極的に参加するといいですよ。

定期的に休息を取ることは大切です。

  • 趣味や旅行を楽しむ時間
  • 友人と会って話す時間
  • 自分の好きなことができる時間

ストレス解消介護を続けるためのエネルギーの充電になります。

介護は、高齢者本人だけでなく介護者にとっても大変なことですが、

工夫次第で介護負担を軽減し長く安心して介護を続けることは可能です。

施設勤務でも在宅介護でも起こり得ることは「急変時

  • 容態が急変し、呼吸が苦しくなった場合
  • 意識レベルが低下し、反応が鈍くなった場合
  • 出血が止まらず、大量出血を起こした場合

このような状況では迅速な対応が求められます。

まずは落ち着いて状況を把握、適切な処置を行う。

具体的な対応

  • 救急車を呼ぶ
  • 呼吸を確保する
  • 出血を止める
  • 体温を維持する

施設勤務や医療従事者の方々は特に定期的な研修や訓練など意識づけが重要となります。

介護職のための緊急時の対応マニュアル!救急車を呼ぶ基準や観察項目を解説」(参照:レバウェル介護)

目につく場所に書籍を置いておくと便利です。

高齢者の生活環境は安全で快適な空間であることが大切です。

  • 転倒予防
  • 移動のしやすさ
  • 生活の自立性をサポート

  • 手すりの設置:階段や浴室、玄関、トイレなどに取り付けることで、転倒のリスクを軽減
  • 床材の滑り止め加工:フローリングなど滑りやすい床材には、滑り止めシートやマットを
  • 照明の確保:部屋全体を明るく照らし、影を作らないように
  • 家具の配置:家具の配置は、移動しやすいように通路を広く確保
  • 段差の解消:玄関や廊下など、段差がある場所はスロープなどで解消
  • 収納の工夫:高齢者が楽に出し入れできる高さに収納スペースを

食事の工夫:栄養バランスと食べやすさ

高齢者は「味覚」「嗅覚」といった感覚器官の機能が低下することで食事を楽しめなくなります。

  • 栄養バランス
  • 食べやすく工夫した食事

を提供することも大切になります。

工夫内容
高タンパク質/低カロリーな食事筋肉量の維持、体重管理のため
タンパク質を多く含む魚、肉、卵、大豆製品などを積極的に摂取
ビタミン・ミネラルを豊富に摂取野菜、果物などを積極的に摂取
ビタミン・ミネラル不足を補う
噛み砕きやすい食材を選ぶ柔らかくて噛み砕きやすい食材を選ぶ
煮込み料理、食材は細かく刻んで提供
味つけは薄味に塩分過多は高血圧などのリスクを高める
薄味を心がけ、調味料の量を調整
食事介助の工夫食事介助が必要な場合は急がずゆっくりと
飲み込みを確認しながら丁寧に
食事の環境を整える食事の場所を清潔に保ちリラックスできる雰囲気作りを

在宅での食事は便利な宅配お弁当もおすすめです。

ベネッセのおうちごはん

高評価全品★4.5以上 便利な冷凍弁当【健康直球便】

食事で不足する栄養素を補うために、高齢者向けのサプリメントを活用して健康維持に役立てることもできます。

運動の重要性:体力維持と健康増進

無理のない範囲で運動を継続することも大切です。

運動で期待できる効果

  • 心肺機能の向上
  • 筋力・体力維持
  • 転倒予防
  • 気分転換

などです。

軽い運動から始めるといいですね。

  • ウォーキング:無理のない距離をゆっくりと歩く
  • 体操:体力に合わせて座ったままでもできる簡単な体操がおすすめ
  • ストレッチ:筋肉の柔軟性を維持
  • 水中運動:水圧を利用することで関節への負担が少い

医師やリハビリなどの機能訓練士に相談することで適切な運動内容や方法、強度のアドバイスがもらえます。

介護用品の活用:負担軽減と安全確保

福祉用具に分類される介護用品は、

  • 介護者の負担軽減
  • 高齢者の安全を守るために有効なツール

となります。

高齢者の状況に合わせて適切なものを選びましょう。

  • 歩行器:歩行が不安定な高齢者の歩行をサポート
  • :歩行の安定を助けるだけでなく転倒予防にも効果が期待
  • 車椅子:歩行が困難な高齢者の移動手段として役立つ
  • 手すり:必要な箇所に取り付けることで転倒リスクを軽減
  • 滑り止めマット:床の滑り止め対策に効果が期待
  • 介護用ベッド:ベッド上で過ごすことが多い高齢者の体位変換をサポート
  • おむつ:排泄介助が必要な高齢者の生活を清潔で快適にする
  • 食事介助用具:食器やクッションなど食事介助、姿勢の安定をサポートする

専門の介護用品販売店や、介護相談窓口などに相談してみましょう。

高齢者の体の変化はどのくらい個人差があるのでしょうか?

高齢者の体は人によって体力、健康状態、生活習慣などが異なるため変化も様々で、個人差が非常に大きいです。

普段の状態を把握しておくことが重要です。

高齢者の病気のサインは、どのような点に注意すれば良いですか?

高齢者の病気のサインは初期症状が軽微で、本人や家族も気づきにくい場合があります。

普段の様子を観察して、食欲、体重、睡眠、気分、行動、身体の痛みや違和感など日常生活の変化を見逃さないようにしましょう。

介護負担を軽減するための具体的な方法を教えてください。

介護負担を軽減するには、高齢者の生活環境を整え、食事や運動など生活習慣を見直すことが重要です。

介護用品を活用したり地域の介護サービスを利用することも効果的です。

  • 家の中を整理整頓し、高齢者が安全に移動できる環境を作る
  • 高齢者の体力や健康状態に合わせた食事を提供する
  • 高齢者の体力や興味に合わせて、無理のない運動を継続する
  • 介護用品を活用することで、介護の負担を軽減する
  • 地域の介護サービスを利用することで、介護者の負担を軽減する

  • 普段の様子や状態をよく観察する
  • 高齢者の体の特徴やよくある病気のサインに注意する

少しでも心配になれば迷わず医療機関に連絡しましょう。

介護負担軽減のための工夫は、

介護される側と介護する側の双方が助かり、生活の質を高めます。

・親と離れて暮らしている

・両親が在宅で生活している

などいつでも介護をしに行けない状況である場合は、

こまめに連絡をいれ「困ったことはないか」と聞いたり

介護について話したり

してみましょう。

また、見守りカメラの導入を検討することもおすすめします。

離れて住む親を見守るなら、MANOMA(マノマ)

在宅介護の場合で不安なことがあれば、何でも専門機関に相談しましょう。

適切なアドバイスやサポートを受けることができます。

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