2024年2月から介護職員の賃金を上げるといった措置が厚生労働省から発表されました。
特養で派遣社員として働いている人は
「派遣の時給も上がるのだろうか?」と疑問に感じました。
2024年2月からの賃金アップは派遣社員も適用される?

特養に派遣社員として入社して1年半経ちます。
時給は1,240円です。
”2024年度の介護報酬改定で介護職員の賃金が月6,000円上がる”、と言われていますが私には関係ない?
派遣の時給も上がるのでしょうか?
2024年6月、介護報酬改定。
- 診療報酬
- 介護報酬
- 障害福祉サービス等報酬
のトリプル改定。
そして、
賃金アップに繋がるのは処遇改善加算。
今回の報酬改定はプラス改定になることが予測されています。

月6,000円という金額も収入の2%程度を引き上げるという決定に基づいて決まりました
では、「介護職員処遇改善加算」の支給対象となるのは誰でしょうか?
「介護職員処遇改善加算を取得する事業所で働くすべての介護職員が、処遇改善手当の対象です。」
引用:レバウェル介護「処遇改善手当とは?介護職員はいくらもらえる?加算の支給対象も解説!」
https://job.kiracare.jp/note/article/11346/#title2
だから、社員さんだけじゃなくパートさんも派遣のくーちゃんさんも、
賃金アップの権利があるのです!
ただ、「介護職員処遇改善加算を取得していない事業所」だったら、
残念ですがもらえません。
また、支給金額を決めるのは事業所側となります。
介護職員処遇改善加算を取得している事業所であれば
支給額はいくらか?
確認が必要でしょう。
派遣会社に聞いた「月6,000円プラス?」
派遣のくーちゃんさんは、登録している派遣会社に確認しました。

2月から月6,000円アップって言われていますが、派遣の給料も上がりますか?
くーちゃんが登録している派遣会社は大手のしっかりした会社。
介護士求人サイトの中でも口コミ上位です。
今働いている特養の更新の対応もしっかりしてくれています。
派遣会社の回答:

2月からの今回の補助金は、「介護職員等ベースアップ等支援加算」に上乗せする形で、収入を2%程度(月額平均6,000円相当)引き上げるための措置となっています。
「介護職員等ベースアップ等支援加算」は各介護施設が自治体へ計画書等を提出し、承認を受けた施設だけが受けられるものなので、すべての施設が対象になるものではございません。
ご就業先の施設が加算対象施設なのか・派遣スタッフも支払い対象となるのか確認致します!

時給については就業開始から1年以上経過しているので(アップの)相談自体は可能だと思います。
アップするかは施設と相談してからとなります・・・。
検討して頂いた場合でも10円~50円ほどで調整していただくことが多いかと思います。

処遇改善加算はとっている施設だから、派遣の私も支給の対象だと思うけど・・・。
手当として支給されるというより、時給が10円~50円上がるだけの可能性が高いのか・・・。時給1,250円~1,290円。
50円も上げてくれそうな施設じゃないかも・・・。
もし働いている施設が
「介護職員処遇改善加算」を取得しているのに従業員に支給がない、という場合は
「不正請求」に該当します。
ヤバい施設で長く働くより、退職をおすすめします。
派遣社員の時給を上げる5つの方法
2月からアップすると言われている補助金は、
「介護職員等ベースアップ等支援加算」に上乗せする形だというのが分かりました。
では、今回の派遣のくーちゃんさんのような
派遣社員の時給を上げる方法はあるのでしょうか?
〈派遣社員の時給を上げる5つのポイント〉
- 時給が高い求人を扱っている派遣会社を探す
- 資格を取得する
- 夜勤をする、もしくは夜勤専従
- 正社員を目指す
- 実績を元に時給アップの交渉をする

私も正社員やパートと形態を問わず、転職の際は「介護士求人サイト」に登録して探してもらってます。
その方が効率がいいし条件の交渉もしてくれるから楽です。
介護士や看護師など職種に特化した求人サイトは扱っている求人数も多く、
時給がいい就業先を見つけやすい傾向にあります。
「派遣社員」と限定するならなおさら介護士・看護師・保育士の求人に強いサイトから探すのをおすすめします。
無資格で働いている人は、
資格を取得すると時給や給料がアップします。
厚生労働省が令和3年に発表していた報告書では
派遣で働く介護者の平均時給は1,301円でした。
比べて、資格保有者はどうでしょうか。
厚生労働省:「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」
| 保有資格 | 平均給与 | 労働時間 | 平均時給 |
|---|---|---|---|
| 介護福祉士 | 134,680円 | 92.6時間 | 1,454円 |
| 実務者研修 | 130,010円 | 92.5時間 | 1,405円 |
| 初任者研修 | 115,790円 | 80.8時間 | 1,433円 |
| 無資格 | 111,960円 | 93.5時間 | 1,197円 |
平均時給には手当が含まれた金額で、施設によっても違いがありますのであくまでも参考程度で。
夜勤は別途夜勤手当が支給。
夜勤専従は時給が高い傾向にあります。
独身者やWワークで働く人などは夜勤専従で高収入を得ている人もいます。
正社員の収入はやはり強いです。
どのデータを見ても、時給換算では派遣社員が高い。
なのに正社員の方が年収は高い。
そこには当然ボーナスや手当が含まれているからです。
派遣の給料が高く感じることの理由のひとつは「交通費も含まれている」から。
5今回の派遣のくーちゃんさんのように、
1年以上就業しているなら
実績を基に時給アップ。
まれに派遣会社の中には、施設との交渉を嫌がる会社もあります。
そういった派遣会社であれば、登録を解除して別の派遣会社で求人を探す方が断然時間の無駄になりません。
派遣会社に断る事に対して、「申し訳ない」と気に病む必要はありません。
あなたの収入を上げる権利はあなたのものです。
キャリアがあるならなおさら!
まとめ
2024年2月から「月6,000円アップする」といわれている補助金は、
●「介護職員等ベースアップ等支援加算」に上乗せする形で、収入を2%程度(月額平均6,000円相当)引き上げるための措置
●「介護職員等ベースアップ等支援加算」はすべての施設が対象になるものではない
- 「介護職員処遇改善加算を取得している事業所」か確認
- 派遣社員の時給もアップしてもらえるか確認
- 支給額を決めるのは事業所側
- 「介護職員処遇改善加算」を取得しているのに支給がない施設なら、ソッコー退職
- 介護士・看護師の求人に強い会社で求人を探す
- 正社員の方がやはり収入がいい
- 派遣社員として働くなら、資格取得か夜勤専従も検討
- 1年以上働いているなら、実績を基に時給アップの交渉を
加算によって支給される金額はそれぞれの施設によって異なります。
介護職員処遇改善加算は(Ⅰ)~(Ⅲ)の3つに区分されていて、加算(Ⅰ)が一番支給額が高くなっています。
参考:厚生労働省の「①介護職員処遇改善加算②介護職員等特定処遇改善加算③介護職員等ベースアップ等支援加算」
私が以前採用されたデイサービスで言われました。

介護福祉士で10年以上働いている経歴があるので、(会社側は)一番高い加算が受けられます。
できるだけ多く支給したいと考えていますので、長く働いて下さいね!
金額については資格や経験年数によって差をつけてますので、トラブルにならないよう他の人に言わないで下さい。
この支給額には決まりがなく、施設側が人によって好きに決められるんだな、と思いました。
その施設は、給料面ではいい方だったのですが人間関係が原因で退職しました。
施設の数だけ働き方もあると思います。

ちなみに、派遣のくーちゃんさんは派遣会社が施設に交渉してくれ、なんと時給が100円もアップしたそうです!
手を抜かず真面目に頑張っていたくーちゃんさんの仕事ぶりを評価されたことと、派遣会社の推しのたまものです!
時給1,340円で週4日勤務なので、月の手取りが1万円ほど上がったと喜んでいました!





